素描に心惹かれることがある。
時として、完成された絵画と同じかそれ以上引き込まれることも。
ミケランジェロのこの素描を広告で観た時、実物を観ようと思った。
敬虔で柔らかく澄んだ横顔は、さながら仏様のよう。
赤チョークという素材も好き。
これは「『レダと白鳥』の頭部のための習作」というもので、
弟子のアントニオをモデルとしたもの。
アントニオに向けたこんな言葉があります。
「アントニオ、素描しなさい。素描しなさい、アントニオ。
素描しなさい、時間を無駄にしないで」。
創作の始まりである素描。
様々な可能性の萌芽を秘めた素描。
そんな素描がとても好きです。
(光)